日別アーカイブ 2021年5月10日

投稿者:minoru61

テッキーズポッドを創業しました

2021年春、Techiespod(テッキーズポッド)を創業しました。日本のソフトウェア業界においてソフトウェア技術者の地位向上を目指したいと思いテッキーズポッドという名前の会社にしました。まだロゴもありません。ホームページもやっとできました。若いソフトウェア技術者と一緒に成長していきたいと考えております。これからIT業界に入りたいと考えている人たち、これまで大企業のシステムインテグレータで働いてきたが、もっと新しい働き方を目指したいと考える人たち、そんな人たちと一緒に成長できる会社を目指しております。

DXの時代を支えるのは誰だ!

昨今企業でのDXがうまくいってないと言われています。米国やヨーロッパからやってくる新しいビジネスを日本からも作っていくことが大事です。そんな時代にこれまでのように、ユーザが要件を話して、プロジェクトマネジャがその要件をまとめて、そしてソフトウェア技術者たちがそれを仕上げていくやり方ではDXの時代にはついていくことができないでしょう。経済産業省の「2025年の崖」ではエンジニアが不足しているといっております。しかし、どのようなエンジニアが不足しているのでしょうか?

「AIの技術者が不足している」と言われております。もちろんAIの技術者も不足しています。「いや、DevOpsの技術者必要なんですよ」という人もいます。確かにDevOpsの技術者も必要です。「いや必要なのはSRE(Site Reliability Engineer)なんですよ」といろんな人がいろんなことをいいます。もちろんSREも必要です。しかし、DXが進まない1番の原因はそこでしょうか?ソフトウェア技術者自体がこれから作るサービスが面白いと考えて作ることだと思います。ユーザがこんな物作って欲しいというものを淡々と作っていてもいいものは生まれません。AI技術者も、DevOps技術者も、SREも、フロントエンドエンジニアも、セキュリティエンジニアも、サービスをよくするためのアイデアを出し合って、ユーザとともに働く時代にやっとなってきました。そういう人たちがDX時代を支えるのです。

リーンスタイルは日本から生まれた考え方!

私が「リーン」という言葉を初めて聞いたのは1990代初頭でした。”The Machine that change the world(The Story of Lean Production)”という本を読んだときに顧客の買い方が変わっている時代に作り方を変えないのはおかしい!と思いました。この本はアメリカからみた日本の自動車業界の生産方法について書いた本です。そしてそのサブタイトルには、”How Japan’s Secret Weapon in the Global Auto Wars will Revolutionize Western Industry”と書かれておりました。当時は国際問題になるほど、日本の自動車業界は強かったのです。その強い理由がこの本には書いておりました。

エリック・リースが「リーンスタートアップ」という本を書いた時に、この本のことを思い出してもう一度読み直しましたが、日本の自動車会社がフォードやGMなど米国の自動車会社の足元にも届かないぐらいに小さかったころに考えたやり方が、数十年の時を経てもう一度必要になってきていると思います。そして、この考え方はソフトウェア技術者が必要とするものと同じです。「スタートアップ」という言葉は、フォードやGMに比べて、資本力のない日系の自動車会社のことを意味します。

DXはこれまでの「情報システム」とは違うと思うべし!

このことから考えて、DXとは従来の「情報システム」と呼ばれるものとは違うものと考えた方がいいでしょう。それは「作り方」も違うし、「作るもの」もちがうと考えなければなりません。同じAIでも基幹システムに必要なAIとDXに必要なAIは違います。インフラも、そして運用のやり方も違います。従いまして、最初の話に戻ると「ソフトウェア技術者達(Techies)の働き方」から変わらないとDXは成功しないと考えます。